玄関ドアのお手入れ方法
外部に面するマンション・アパート用玄関ドアについては、ドア及び枠の表面だけではなく、下図に記した部位について定期的に清掃を行ってください。
清掃の目安は少なくとも年1〜2回程度、「さび」の発生しやすい地域(以下の【1】~【6】)ではこまめ(月1回程度)に清掃を行ってください。また、台風などの後は海からの風により特に塩分が付着するおそれがありますので清掃を行ってください。(塩分があると「さび」の発生や表面の劣化につながります。)
【1】沿岸部に近いところ
一般的に海からの塩分の飛来は、海岸線からの距離に大きく関係し、海岸線より2km以内は、海風による塩分の飛来が多い地域に区分されています。(JIS Z 2381「大気暴露試験方法通則」による。)
【2】海岸線が見通せるところ
台風などの風の強い日には、塩分を含んだ風は数十キロ先まで、届くこともあります。また海岸線が見通せる(海岸まで風を遮るものがない)建物などは、海岸線から離れていても塩分は飛来します。また、海風をさえぎる障害物の有無などによっても影響を受けます。
【3】大きな河川沿い
大きな河川では、海水の逆流があるために、河川からの風による塩分の飛来があります。
【4】日本海側
日本海側は冬季の雪・季節風に起因する塩分のために、「さび」が発生しやすい地域となります。
【5】海風などが直接当たる向き
ドアが設置されている向きによっても、「さび」の発生のしやすさは異なります。また、海風をさえぎる障害物の有無などによっても影響を受けます。
【6】その他
廊下の入り込んだ部分(アルコーブ)に設置されている場合など、ドアに付着した腐食成分が残留・蓄積し、「さび」が発生・進行しやすくなることがあります。また、給湯器の排気ガス、自動車の排ガス、工場・ゴミ焼却炉等の排煙、温泉や火山地域の火山ガスなど、腐食性ガスの影響を受ける場所でも「さび」や変色が発生・進行しやすくなることがあります。
【1】清掃の時期
清掃は汚れが軽いうちに行うのがコツです。一般的環境なら3か月に1回程度を目安にしてください。海や大きな川の側、鉄道や幹線道路の側など汚れやすい地域では、よりこまめにお願いします。また、台風の後には塩分などサビの原因となるものが飛来し、ドアに付着しやすいので必ず清掃をお願いします。
【2】準備するもの
①ゴム手袋(安全のために)
②はたき等ほこりを落とせるもの
③バケツ、洗面器等
④スポンジ
⑤やわらかい布(新しい雑巾等)
⑥メラミンスポンジ(激落ちくん等)
【3】お手入れ・清掃手順
※1 酸性やアルカリ性の洗剤は使用しないでください。「さび」や変色などの原因になります。また、磨き粉などの研磨剤が混入している洗剤は使用しないでください。製品に傷が付き「さび」や変色などの原因になります。
※2 強く乾拭きしますと、ドアの表面をいためる原因になりますのでご注意ください。たわし・ワイヤーブラシ・サンドペーパーなどを使用しないでください。製品に傷が付き「さび」や変色などの原因になります。
【4】その他
床や下枠部分の砂やホコリはこまめに清掃してください。また、水分が常についた状態にありますと「さび」発生の原因になりますので、梅雨時期や冬場の結露時には風通しや換気に注意し、乾燥を心がけてください。

